困ったことがあったとき、あなたならどうしますか?
・ネットで解決方法を検索する
・信頼できる人に相談する
・落ち着いてよく考える
いろいろありますが、「困ったこと」にも種類があります。
「困ったこと」の種類
ひとつには、「解決方法が見つからない困難な問題」があります。
ネットで検索したり、ちょっと人に相談したくらいでは、とても解決しないような複雑な事柄です。
もうひとつは、「解決に踏み出せない問題」というのもあります。
例えば、ちょっとだけ歯が痛い…というようなときです。少しでも歯が痛むことがあるなら、すぐに歯医者に行くべきですよね。しかし、歯が痛んだら全員がすぐに受診するかというと…?
「わかってはいるんだけど、なかなかね….」
というパターンです。
解決方法が明確な場合、模索中の場合、いずれの場合も、実際に解決に踏み出せなければ問題は解決しません。困難な問題だから解決しない、というだけでなく、着手出来ないから解決しない問題もたくさんあります。
問題解決に着手するために必要なことは?
それでは、着手のために必要なのは何でしょうか?
時間? お金? 意志の力?
それらもあった方がいいでしょうが、僕なら「場」と答えます。
心のなかで悩んでいても、解決のための場がなければ、悩みは悩みのままで、あなたの内側に留まります。
心の中=内側で「問題だ」と思っている。
でも、現実=外側には、その問題に対応する場が存在しない。
こんなときに必要なのが「場づくり」です。
問題とか課題というと、ネガティブな状態をゼロに戻すような、マイナス状態からのスタートというイメージがあります。しかし、ポジティブなことも同じです。
解決までのルートは見えなくてOK!
「こんなのがあったらいいな~!」とアイデアが浮かんだら、それを実現させるための「場」が必要です。このとき、問題解決まで(または目標達成まで)の筋道が、見えている場合とそうでない場合があるはずです。
ポイントは、筋道が見えなくても、場をつくっていいということです。ゴールまでのルートは、歩き始めたときには分からなくていいのです。動き始めることが重要です。
このときのコツは、規模や見映えにとらわれず、まず場の質を高めること。
場がよくなってくると、見える景色が変わります。これが、場の規模や体裁に気をとられると、運営的なエネルギーの必要量が増大します。両立出来ればいいのですが、中身が追いつかないと、料理が苦手なままレストランを開くようなことに…。
これは、場を開いている人には負担です。
まずは場の「質」を高める
最初に必要なのは、量より質。質の悪い場など、誰も求めていません。
困ったことがあったら場をつくる。
これは、日常的なアクションにも落とし込めます。例えば、組織運営をしていて、ひっかかりを感じたり、何かちょっと難しい問題を抱えたとします。
「う~ん、ちょっと困ったな…」
そんなときには、「場」を設定します。
(もちろん良いアイデアが浮かんだときも同じです!)
(1)そのことを話せそうな相手はだれか考える
(2)その人に連絡して、アポイントを取る(場の設定)
(3)実際に会って自分の問題意識(アイデア)を伝え、意見を聞く
このときも場の質が大事ですから、「会って話す場」を大切にします。先のことに気を取られず、目の前の場に全力を傾けます。日常的な場の運営のなかでも、場の設定が気軽に出来るようになると、運営は自由で楽しくなりますし、エネルギーが巡っていい組織になっていきます。
場がよくなれば見える景色が変わり、当初不可能だと思えたことにも、可能性がひらけてきます。