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場づくりの視点で考える仲間の増やし方

きっかけの場をうまく作ると仲間が増える!

場づくりに取り組む人の悩みに「仲間が増えない」があります。場をつくる人、参加する人にとって居心地の良い場であればあるほど、まだ参加したことがない人は敷居が高いと感じるからです。このときつくるのが「入り口=きっかけ」の場です。

仲間が増えない理由

いい活動の場があるのに、なかなか仲間が増えない。こんな悩みはありませんか?

そこにそういう活動の場があることを知ってもらうには、広報活動、つまり情報発信が不可欠です。とはいえ、やみくもに情報発信しても、成果につながりません。

今回は「広報」とは別の切り口で、この問題への対処方法を考えます。

「いい活動の場があるのに、なかなか仲間が増えない」

こういうケースは、大抵とても「親密な場」が出来ています。「親密な雰囲気」は、そこに属している人には心地いいのですが、外から見ると、「入りにくい」「敷居が高い」と思われがちです。

運営している方にそんな気はなくても、「内輪だけの場」に見えます。常連さんばかりの飲食店は、ちょっと入りにくいですよね。さて、それでは、どうすればいいのでしょうか?

入り口となる場をつくる

その「親密な場」が、例えば「週1回の定例会」だったとしましょう。

新しい人が、いきなりそこに来ると、ちょっと入りにくい。いつものメンバーも気を遣ってしまって、なんだかやりにくい。そんなときは、「活動の入口となる場」をつくりましょう。

例えば、3ヶ月に1回、「活動の入口となる場」を設定します。里山保全の活動をしていて、午前中が作業、午後が学習会、夕方は居酒屋で懇親会…が「いつもの親密な場」だとします。

そういう場合、例えばですが、

・芋煮会
・親子で参加できる自然観察会
・野点の抹茶が飲める茶話会
・ミニコンサートがあるバーベキュー
・草木染めワークショップ

みたいな活動の場があったら、敷居が下がりますよね。

敷居が下がる要素としては、

  • 「お客さん」という立場で気楽に行ける
  • 楽しそうなアクティビティがある
  • 美味しそうな食べ物がある
  • やることのイメージができる

というようなことがあると思います。

お試しできると敷居が下がる

活動そのものを宣伝して、いきなり「定例会(親密な場)」に呼ばず、こういう「入口となる場」を設定して、その場を宣伝するのです。

通信販売の化粧品や食品に「お試しセット」というのがありますよね。定価より安く設定されていて、定番商品が少しずつ入っています。送料が無料になったり、敷居を下げる工夫がなされています。

そして、この「お試しセット」を気軽に試してもらって、気に入った人は、定価で「レギュラーの商品」を買ってくれます。

入口となる商品・サービスを「フロントエンド」最終的に売りたい商品・サービスを「バックエンド」と言います。

フロントエンドから入ってもらって、バックエンドにつなげる。営利的手法ですが、非営利活動の場合にも、学ぶところが多いはず。というより、こういうことは非営利組織から学んでもあまり意味がありません。商売の世界から学ぶべきでしょう。

「入り口」は活動の本質とつなげる

ただ、注意しなくてはならないことがあります。

フロントエンドには、バックエンドのエッセンスが表現されている、つまり、本来の良さが垣間見られるようにする必要があります。

バックエンドが里山保全なのに、フロントエンドがディズニーランドツアーでは、つながりが見えません。このツアーに大勢集まっても、里山保全につながりませんよね。

どんな「入口の場」を設定すれば、敷居が下げられ、次につながるのか?ここをじっくり考えて、要素を書き出してみてください。これは、自分たちの活動の本質を見つめることでもあります。

「親密な場」をつくれている団体が、「入口の場」を丁寧につくったら、その親密さは、敷居の高さではなく、心地よさ、安心感として伝わります。自信を持って、自分たちも楽しんでやってみてください。

(文・長田 英史)