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合宿しよう! 活動を次の段階へとシフトするには?

数ヶ月分かかる会議を2日で

日常的な定例会議の場だけでは、長い期間を要したり、あるいは踏み込むべき領域まで踏み込めずに終わってしまったりすることに、短期間でアプローチするには、「合宿」が一番です。楽しくて有意義な合宿を、あなたの組織でも実施してみませんか?

根本的なことを話し合うのは難しい

場づくりをしていると、「根本的なこと」を話し合うべき時が訪れます。

・新しい場(組織、事業など)の立ち上げ
・継続的な場の方向性やコンセプトの変更

それでも、いつもの日常のリズムのなかで、このようなことを話すのは難しいものです。いつもより一歩踏み込んだ話をしようと会議の場に臨んでも、

・代表の人が一人で思いを語るだけになってしまう
・直近の出来事など、部分的な話し合いに終始してしまう
・活動の歴史に対する知識がまちまちで話がかみ合わない
・活動全体の話をしていたのに、「人」の話になってしまう
・そもそも時間がなくて話せない

…というようなことになりがちです。

どうすればうまくいくのでしょうか?

一歩下がって見る

日常的な活動には、日常的な話し合いの機会が付随しています。そうした話し合いでは、通常は目の前の場についてフォーカスします。問題点を共有したり、その改善策を話し合ったりするわけです。日常的な話し合いは、「近くを見て話し合う場」です。

でも、「その活動そのものを終了してもいいのではないか?」とか「まったく新しい活動を始めるべきではないか」とかいうような、活動の枠組みそのものに対して話し合う機会を、持てていない場合もあるようです。こうした話し合いが、先ほども述べた通り、日常のなかでは難しいのです。俯瞰した話し合いをしようと場をつくっても、

「そういう根本的なことも大事かもしれませんが、まず明日のことを話しませんか?」

こんな風に言われると、みんなのフォーカスが近くに移ってしまいます。
そのためには、「一歩下がって見て話し合う場」が必要です。

そんなときは「合宿」が一番!

いつもの場を「一歩下がって見る」ためには、物理的に距離を置くのが一番です。そこでオススメなのが「合宿」です。

メンバー全員で温泉ホテルなどに1~2泊して、集中して話し合うのです。

え~! ただでさえ忙しいのに、全員で泊まり!?

…と、思う人も多いでしょう。でも、それこそ一歩下がって見る必要があるのではないでしょうか。

れんげ舎では、年に1〜2回、メンバー全員参加の2泊3日の合宿を行っています。月1回、週1回などの定例的な会議の場も、もちろんあります。われわれは非常に多忙な組織なのですが、それでも万難を排して合宿を開くのには、非常に大きなメリットがあるからです。

合宿の主要なメリットは、5つあります。

【合宿の5つのメリット】

1.日常を離れることで、雑音を遮断して、集中できる日常を客観的に俯瞰できる
2.日常を遠くから俯瞰することで、客観的になれる
3.時間が細切れにならないので、深く対話する機会になる
4.同時に、自分自身と対話する(自分を見つめる)機会にもなる
5.全員が集まっているので、何でもそこで決められる

1と2は、日常から離れ客観的になり集中することを意味しています。
3と4は、考えを進めて行く「深度」に関することです。

2時間枠の会議では出来ないこと

2時間枠で会議が設定されていたとします。そこで、あることについて集中して話し合っています。

しかし、1時間が経過し、終了が近づいてくると、多くの人は無意識に引き返し始めます。思考を深めることを自制してしまうのです。先へ進むことをやめ、まとめていこうとします。

これでは、突き詰めて考えることが出来ません。
これが合宿ならば、行くところまで行けます。

数ヶ月分かかる議題を2日で消化

5つ目のメリットは「スピード」に関することです。

例えば、月に1回の会議で意志決定をしているとすれば、次のステップに進むために、翌月まで待つ必要があります。でも、合宿では全員がいるので、その場で即決できます。

役員が準備して提案する
  ↓
全員で話し合う
  ↓
役員が持ち帰り検討する
  ↓
全員で話し合い決定する

例えば、普段このような意思決定プロセスがあるとすると、全員の会議が月1回なら、最低でも2~3ヶ月の期間が必要です。

しかし、合宿であれば、大広間で全員で話し合い、問題点を役員が小さな部屋で話し合い(他の人は休憩)、また大広間に集まって話して、その場で決定!

…みたいなことが出来るのです。濃縮バージョンで、とてもスピーディに進めることが出来ます。

非日常の経験を持ち帰り、日常を豊かにする

れんげ舎では、年1〜2回、2泊3日で合宿をしています。1泊だと、初日は行く日で二日目は帰る日です。これでは、思考の展開に限界があります。出来れば2泊はしたいところですね。場所は温泉ホテルとか、そういうところが多いです。話し合いはとても疲れるので、ちょっと温泉に入ってリフレッシュ! みたいなことが出来ると、とてもいいのです。

温泉以外にも、自然が豊かなところなら散歩をしたりするのもいいですよね。われわれの会議の場は鍛えられているので、2泊3日で20時間以上会議をします。このあたりは、組織によって異なると思います。

また、正式な会議の場でなくても、夜の時間に普段話せないことをじっくり話し合ったり、普段交流の少ない人と交流を深めたりも出来ます。また、ちょっと一人の時間をつくって、自分の内側を見つめたりするのもいいですよね。

このように、合宿では様々な場を複合的に持つことが出来ます。

長く続いた組織をリニューアルしたいとき。
何人かで新しい場をスタートさせたいとき。

ここぞ! という場面で、合宿をしてみませんか?

日常では得られない経験をし、それを日常に持ち帰ることで、日常そのものを豊かにしていくことが出来ます。

合宿の後にフォローアップの場を設定しておく

このように、合宿ではスピード感を持って、大きな動きをつくることが出来ます。

しかし、合宿からいつもの日常に戻ってくると、日常のリズムが待っています。ここで生じる不協和音や違和感は、悪いものではなく当然あるべきものです。むしろ、それを生み出すために合宿までやったのです。

日常に絡め取られてしまわないように、合宿から日を置かずに、フォローアップの場を設定しておきます。多忙な組織の場合は、合宿を設定するのと同時に、例えば1週間以内にもう一度全員で話し合う場を設定しておくといいでしょう。

補足:合宿がどうしても難しい場合は?

それでも、事情があって、どうしても合宿が開けない。そんな時は、普段の会議の場とは別に場を設定するといいでしょう。

例えば、月に1回の定例会議があるなら、それとは別に、活動再編に関するプロジェクト会議を設定します。こうすることで、泊まり込めなくても、合宿メリットの1と2を得られます。

日常の場では日常を俯瞰するのは、とても難しいのです。このことをまず、知ってください。「渦中で考えない」というのは、とても大切なポイントです。

例えば「事務局会議」という会議の問題を、事務局会議の場で話し合う。これでは「渦中で考える」ことになり、客観的になりにくいのです。別の場を設定し、可能なら場所も変えて、話し合います。余談ですが、これは家庭の問題にも応用出来ます。家庭の問題を話すなら、リビングやキッチンではなく、カフェでもファミレスでもいいので、家の外で話すと、それだけで客観的になりやすいです。

日常をつくるために、非日常を場をつくり、その場の力を日常に取り込む。これも「場づくり」の重要なテクニックです。

(文・長田 英史)