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日程が決まらないだけで場が壊れることもある
数人の人たちで何かの日程調整をするときに、なかなか決まらないことってありますよね。あまりにも決まらないと、「それではまた連絡取り合いましょう」みたいな感じでお茶を濁して、振り返ればそれがその場の最後だった…なんていうことにもなりかねません。
「その日はダメです」ではダメです
「水曜日は都合悪いです…」
「土日はちょっと…」
「月末が近づくと難しいです…」
こんな風に、ダメな日や条件を言ったり、曖昧な言い方をするのは、良い方法ではありません。これだけで場のエネルギーを下げます。場のエネルギーが下がっても、だれも得をしません。
「私は7月25日か26日の午後がいいです!」
「私は26日の夜ならOKです!」
こんな風に、希望する候補日時をはっきり言うのが一番です。中でも候補日が限られた忙しい人が、率先して言います。
自分が一番忙しいと思ったら真っ先に日程を提案しよう
忙しい人は、真っ先に希望日時(候補日時)を提案しましょう。困るのは、忙しいのに黙っていて、出てきた日時に「NO」を言い続ける人です。悪気はないのかもしれませんが、エネルギーが下がるだけでなく、無駄な時間もかかります。忙しいなら避けた方がいいですね。
候補日時が限定されている人が提案する方が効率的です。
自分が忙しいなら、率先して候補日を言う。または、忙しそうな人にまず言ってもらうようにしましょう。
日程調整はネットと好相性
日程調整は、ネットを使う方が効率的な場合があります。全員がそこにいるならその場でやるべきですが、そうでないならメールやネット上の調整ツールを活用しましょう。
◇調整さん
https://chouseisan.com/
◇LINEスケジュール
https://schedule.line.me/
Facebookのアンケート機能は、日程調整にも活用出来ます。
ただ、数名の人の日程を、メールなどで調整する場合、注意点があります。事務局的な調整役の人の仕切り方が重要です。
たまに、こんなお願いをされることがあります。
「10月と11月の空いている日時をお知らせください」
正直言って、とても困ります。
空いている日時をすべて書くのも手間がかかりますし、書いたところでどんどん埋まっていきます。それらの日程をいつまでもキープしておくことなど出来ません。
おおざっぱに都合を聞いて、その上で調整役が、有効そうな候補日時を絞り込んで、複数用意しましょう。その際には、下記の2つの日時を忘れずに知らせます。
・事務局宛に返事をしてもらう〆切日時
・事務局から決定を知らせる日時
文例にすると、こんな感じです。
《10月20日~25日、11月の10日~15日の午後で、
2時間以上の枠で可能な日時をお知らせください。
明後日(7月27日)の正午までにご返信ください。
遅くとも28日の朝一番迄に決定をお知らせします。》
こういうメールをもらうと、「お、出来るな」とも思いますし、同時に「ちゃんと期日までに返信しよう」と思えます。
ちょっとしたコツですが、こういうときの返信〆切は、短く設定します。
「せかして入力してもらうのは申し訳ない…」
こんな風に考える人が多いのですが、それは「自分の気持ち」です。「相手への配慮」を考えると、別の判断が出来るはず。
候補日程をキープしてもらう期間が短縮されますし、再度日程調整をお願いする確率も下がります。普段からメールの返信が遅い方には、一斉にメールを送信した時点で確認の電話を入れるのもありですね。
まとめ:「それが実現する条件」をまず考える
・自分の希望を提案する
・ダメな条件ではなく、可能になる条件を言う
このことの意義は、日程調整に限りません。企画などの際に「ダメな条件ではなく可能な条件を言う」というようなことはよく言われていますが、日程調整においてそれが出来ないとなると、たぶん普段も出来ません。
自分の意見を言わずに、相手の意見ばかり尋ねたり、そこにいない人の意見や希望を予測したり…。こういう態度は、相手への配慮ではなく、じつは自分の気持ちを優先しているだけです。いずれも、場の混乱要因になります。
「私はこうしたいです。あなたは?」
「こうすれば可能になると思います。みなさんは?」
が基本。自分の意見を述べ、相手の意見も求めます。
たかが日程調整、されど日程調整。
集まれると集まれないでは、展開が大きく変わります。
楽しく、気持ちよく決めたいものです。
(文:長田英史)