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落ち込みから脱出する方法

落ち込みから脱出する方法

問題に直面したときどうやって抜け出せばいい?

場づくりをしていて、問題にぶつかったり、落ち込んだりしたとき、どうすればいいのでしょうか。落ち込みに縛られず、いち早く抜け出すための方法とは?

本当に自分のしたことを覚えてる?

あなたは、日記をつけていますか? 僕は大学ノートに1日4行の日記を、長い間つけていました。

朝起きて、ご飯食べて、寝ちゃって、また起きて、ぼんやりしてたら夕方になって、なにか食べて、本を読んでるうちに寝ちゃった…。こんな何もない1日も4行!

寝坊して大事な会議に遅刻し、恋人にふられ、やけ酒を飲んだ居酒屋で財布がないことに気付き、なんとか帰してもらったら家が焼けていた…。こんな波瀾万丈な1日も4行!

これらは架空の例ですが、続けていると、わかることがあります。希望をなくして落ち込み、また元気になると落ち込んでいたことを忘れ、そのうちまたなにかがあって落ち込み、そしてまた浮かび上がる。上がったり。下がったり。なんだ、ただの波なのか、ということが分かります。

よくある話のようですが、ここで気付くべきことが2点あります。

・上がったときには、下がったときの自分を忘れる
・下がったときには、上がったときの自分を忘れる

いずれも「場づくり」と、深くかかわっています。

落ち込んでいるときの自分を思い出す

なにか嫌な出来事、不安をかき立てられる出来事があり、落ち込む。嫌なことがあって落ち込むのは、当然の反応です。「ポジティブに考えよう! スマイル!」などと思っても、なかなか難しいですよね。口角を上げるだけで、気分も上がってくるという研究があって、実際にそうなのですが、そんなことでは抜け出せないからこそ、落ち込んでいるわけです。

さて、落ち込んでいるとき、あなたはどこにいて、何を見ていますか?

もしかして、嫌なことのなかにすっぽり入ってしまって、嫌なことを通して、世界を眺めてはいませんか?下がっているとき、上がっていたときの自分を、忘れていませんか?

落ち込みから脱出するためのステップ

タレントにどっきりをしかけるテレビ番組の隠しカメラのアングル。天井近くから部屋全体を映す、無機質なアングルがありますよね?僕は、場づくりをするとき、あのアングルを使うことがあります。

なにか問題に直面し、期待を裏切られ、思い通りにいかない。きついですし、やっぱり落ち込みます。ため息をつき、肩を落とし、座り込む。「あーあ。なんだよ、もう。いいや、どうでも…。」この時点では、僕は、嫌なことのなかにすっぽり入っています。

さて、この「落ち込み」から抜け出していきましょう!

第一段階は、先の天井近くからの引いたアングルを使います。肩を落とし、座り込む自分を、僕はカメラを通してみています。(そういう風に想像する、という意味ですよ。)

第二段階は、過去の経験を思い出します。以前も同じような落ち込み状態があったことを思い出し、そのときに感じていた絶望感を思い出します。

そして、絶望感を感じたしばらく後に、そのことをすっかり忘れ、すっかり元気を取り戻していた自分を思い出します。そういう「繰り返し」を、思い出します。

このことによって、僕は「落ち込み」の外に出られます。落ち込みのなかにいると、問題はより大きく、より深刻に、より解決が難しく感じます。対処する勇気も出てきません。「落ち込み」の外に出ると、心身は回復し始めます。やるべきことをやり、忘れるときは忘れることが出来るのです。

落ち込みを認め、早く脱け出す

僕は、自分自身が投げやりな気持ちになってしまうことを、恥じていません。まぁ仕方ないよな、と思っています。それより、いかに早くそこから抜け出すか? そのスピードで勝負(なにと勝負!?)したいです(笑)。

先の第一段階、そして第二段階、「落ち込み」の外へ出る…、年齢を重ねるほど、このスピードはアップしています!いまでは、「びゅん!」と強い風のようになりました!

「場づくり」をしていると、必ず問題に直面します。問題に直面する確率は、100%です。問題そのものをスルーすると、それは見えない鎖となって、あなたの心を、場を、縛り付けてしまいます。だから、問題に直面したら、落ち込んでいいと思います。

落ち込んだら、状況や自分を「一歩下がって」眺めて、何度も問題を乗り越えてきたことを思い出します。このテクニックは、浮ついた気持ちのときにも使えます。感情に流されやすい人や、頑固な人にもいいですね。

一歩下がって見る。斜め上から客観的に眺める。

もしあなたにも合いそうなら、使ってみてください。

(文・長田 英史)