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場の良し悪しを最後に決めるのは「集中力」だった

場の良し悪しを最後に決めるのは「集中力」だった

集中出来れば場の価値を最大化させられる

あなたは、あなたがつくっている場で、集中出来ていますか? 何か気になることがあったり、準備が終わっていないために慌てたり、どこかぼんやりしたりしていませんか?
場の価値を最後に決めるのは、現場でどれだけ集中出来るかにかかっています。そして、それを発揮するために必要なことがあります。

なぜ「集中力」が必要なのか?

「集中する」ということは、「余計なことに気を取られていない」ということです。気を散らさずに集めます。
気が散ると、場の価値はどんどん下がります。例えば、どんなにしっかり準備を整えていても、すごくお腹が痛くなってしまったら、どうでしょう? とても集中出来ませんよね。痛みに気を取られてうまく動けず、場に悪影響を与えてしまいます。

ひとつの場をつくるとき、そこまでの準備や前の場からの連続性があります。そこまでに蓄えられた力を活かせるのか、それとも発揮出来ないまま終わるのか、それを左右するのが「集中力」です。

集中の疎外要因を除去する

「集中する=余計なことに気を取られない」ということですから、まずは集中の疎外要因のなかで主なものを挙げ、それを除去する方法を示していきます。

集中の疎外要因①:準備が終わっていない

準備が終わっていないと、集中出来ません。あえて当日の作業として残す意図がない場合は、事前に出来ることは事前にやっておくのが基本です。
準備を終わらせていないと、当日の場に集中すべきタイミングで、その集中を切って準備作業や調整などにエネルギーを浪費することになってしまいます。

集中の疎外要因②:コンディションが整っていない

コンディションを整えるというのは、簡単なようで難しいことです。お腹が痛い、頭が痛い、歯が痛い…どこか痛いだけで集中出来なくなるのが生身の人間です。コンディション作りというのは、事前に行うことだと理解し、場が開く前から整えます。アスリートのようにコンディションを作ることを意識してください。

集中の疎外要因③:余計なことをしている

準備も終わり、コンディションもそう悪くないのに、それでも集中していない人というのは実は大勢います。

・記録係でもないのに写真ばかり取っている →スマホしまえ!
・広報係でもないのにリアルタイムでSNSに投稿している →スマホしまえ!
・気になる人がいて、その人に近づく方法を考えている →他でやれ!
・出来ればさぼりたくて、さぼる方法を考えている →最初からかかわるな!
・知り合いを見つけて、ついでに「別の話」をしている →終わってからやれ!

あなたの現場でも、余計なことをしている人がいませんか? また、自分がついついやっちゃうこと、ありませんか?
その場を何のために準備してきたのか、いま自分はそこでどうすべきなのかを思い出して、クリアに自己決定してください。

もう一歩先の「集中力」をつけるには?

やり直しが出来ない場面というのがあります。例えば、大勢のお客さんが見ている舞台に出て行くとき、舞台の上でのあなたの行動は、やり直しが出来ません。言い訳も出来ません。また、いまからトレーニングを積んだり、追加準備をしたりも出来ません。他のことを考える余裕などありません。ぎりぎりのところでやるしかないのです。

「舞台」というのはひとつの例であり、比喩でもあります。舞台に立つような経験は、人を鍛えます。大切なのは、そこから逃げないこと。集中力を発揮するためには、逃げない、やるしかないという意思と覚悟が必要です。

覚悟、しちゃいましょう(笑)。

まとめ:集中力で現実の壁を突破しよう

小さくて軽い金属片をひとつかみ、ガラス窓に向かって投げつけます。小さくて軽いために、ガラス窓に弾かれて、金属片はバラバラと落ちていきます。でもそれを薄い布で包んでひとつにまとめて、ガラスに強く投げつけたらどうなるでしょう? もしかしたら、先程は弾き返されたガラス窓を、割り砕くことが出来るかもしれません。集中し、散っていた力が集まると、壁を壊せるのです。

ガラス窓は、閉塞感であり、あなたのあきらめポイントであり、乗り越えたい壁です。

戦略も大切です。段取りも大切です。お金だって必要になるでしょう。それでも、最後の最後は集中力です。しっかりと準備された場は、集中力によってその力が最大化されます。目の前の現実を壊し、新しい現実をつくり出します。

(文・長田 英史)